Le Fantasque

書きかけメモ帳

映画「インターステラー」

びっくりするほどSF感

よくここまでSF感満載のSFで(SF小説らしいSFというべきか)こんな面白いもの作れたな…と感じる
ディックやイーガンみたいな世紀末的未来やら技術的な未来像を並べ立てただけのSF小説というよりも、クリフォード・D・シマックやロバート・シェクリィ的なものを感じさせる懐かしい感じのSF。

無限がいっぱい (異色作家短篇集)

無限がいっぱい (異色作家短篇集)

戦争ではなく、食糧危機により人類は緩やかに滅亡への道を歩もうとしていた。そんなとき元空軍パイロットのクーパーは娘の部屋に現れた重力波の偏りから、過去に解体されたはずのNASAの場所を見つけ、そこから人類を他の移住可能な惑星へ移民させる計画があることを知る。
そして、その移住可能な惑星を見つけるための「ラザロ計画」へ参加することになる。
父親との別れを惜しむ娘を振り切って、戻る見込みのなさそうな宇宙航海へ出るクーパーとクルー科学者たち。土星ワームホールを通って他の星系へ(ちなみに土星に行くまでは冷凍睡眠?かなんかで眠った状態)。
そこから3つの候補地(先行した科学者たちがそれぞれ降り立って、のぞみのあるところからは信号が発信されている)のうちの一つへ。
だがそこはソラリスよろしく海だらけの惑星で、先に来たはずのミラー博士の宇宙船は残骸が残るのみだった。惑星がブラックホールの近くだったせいか、相対性理論重力場の影響で23年ほどを無駄にしてしまったクーパー。
その後、マン博士かエドマンズ博士のどちらの星に行くかでもめて、マン博士の星へ行くがそこも人間の住める星ではなかった。一人で死ぬことに耐えられなかったマン博士の嘘の情報にのせられ、輸送機を奪われた一行。一人での地球帰還をもくろんでいたマン博士により大気圏外に待機させていた宇宙船も大破する。
地球に帰ることはできなくなったのでガルガンティアブラックホール)の重力を利用して、エドマンズ博士の星へ行く計画が立てられるが…


この冒頭の、食糧危機によって特に食料の奪い合いの戦争みたいなことにならずに、なんか平和ですね。そんな平和に真面目に食料自給率あげようなんて各国考えたりしないと思うんですけどね・・・・・・
主人公も、農場経営者ってあたりが牧歌的でなんかついついクリフォード・D・シマックの小説を思い出してしまう。いや落ちてきにもね。