Le Fantasque

書きかけメモ帳

映画「オーメン:ザ・ファースト」

思ったよりパワーがある



サスペリア風な舞台装置にローズマリーの赤ちゃん風なストーリーが展開する。70年代風なフィルムエフェクトもついて、でも演出はちゃんと現代風。
正直、余り期待はしてなかったが、ここ数年で見た洋画ホラー映画では最高傑作に入る…
そもそも、オーメンシリーズは続編重ねてもそこまで駄作化してなかったからな…
2でいきなり駄作になった「エクソシスト」とはやはり底力が違う。

話としては、セオリー通りの教会からの棒杭ズドンで神父が死ぬところから始まる。主人公マーガレットはアメリカの孤児院で暮らしていたが、枢機卿に出会ったことから、イタリアのローマの修道院で教職に就く事になる。そこで出会った少女カルリータは不思議なことに特に悪童でも手に負えない訳でもないが不思議と隔離される生活を送っていた。彼女が自分と同じ境遇に合ったことに気づいたマーガレットはカルリータを気にかけることにする。しかしブレナン神父を名乗る男から、彼女は危険だと警告を受ける。それと呼応するように彼女と親しいシスターがオーメンの乳母よろしく全身に炎を纏って自殺。不信感を覚えたマーガレットはブレナン神父の部屋を訪れ、教会関係者がアンチキリストを自らの手で作り出そうとしている事を知る。
そして、同室の修道女の宣誓式の日、マーガレットは修道院長の部屋の秘密の扉から地下へ行き、カルリータの様な子供が何人も作られていたことを知る…


ここの修道院長?の部屋の壁から秘密の扉開けて秘密部屋に行くシーンとか、閉じ込められたマーガレットに死んだはずの尼僧が死んだ状態で現れるところとかついつい「サスペリア」を思い出してしまう。
まあ、やってることは「ローズマリーの赤ちゃん」に近いけど。根本的な「アンチキリスト」を作り出そうとする思想にはなるほどと思ったね。「エクソシスト」で散々言われてた奴だもんな。
昨今の傑作と称されるホラーにはどことなく薄味な感じがあったけどこれはしっかり濃い。