Le Fantasque

書きかけメモ帳

映画「アビゲイル」

「ミーガン」っぽくしてるだけで中身はいつもの吸血鬼スラッシャー系



人間側の描写は大分面白いし、出来自体もそこまで悪くないけど、所詮「デイブレイカー」どまりだよな感。

なんていうかこう…どことなく面白くない…
何が面白くないのかははっきり言いづらいが。
鼻につくのは、吸血鬼が日光浴びたら爆散とか、心臓に杭刺したら爆散とかとにかくやたら人体爆散させまくってて馬鹿っぽい感じのするところですかね。
あるいは、結局あんだけぶっ殺しまくってるのに、結局主人公側に助けられてアビゲイルが生き残ってるってところが微妙に感じるのかも。そもそも、こういう系なら人間かモンスターかどっちかが全滅するまでやっとくべきでは?とか思いもするし。
そもそも最後の最後になぜかアビゲイルの親父が出てきたのは何なの?ほぼことが終わった後に。吸血鬼になった人間側も処理して、後はアビゲイルと二人で屋敷出るってところで登場して、一体何の意味があるんだろう?続編への伏線?そもそもアビゲイルだけじゃなくて父親も吸血鬼なら、アビゲイルの特異性が薄れるだけのような気がするんですよね。
そもそもアビゲイルがバレエやってたのは何なの?
なんかバレエを生かした吸血殺法でも見せるのかと思ったら、戦闘時は普通に獣じみた襲い掛かり方するだけ。なんかこう、踊りながら銃弾避けるとか、体の柔らかさ生かした脱出とか、踊りながら切り裂くとか、関節技決められたら体の柔らかさ生かして脱出して逆に首をゴキャるとか、そんなの何もなかったですからね。折角吸血鬼って設定あるのに壁走りすらやらない。
首無し死体と躍らせてるシーンが唯一生かされてる箇所だったかな。ただまぁ、ここも口から下を血だらけにして笑ってるというあんまりグッと来ないシーンだったんで微妙かなぁ。
ここ大分露悪的でしたね。あごの下血だらけにして笑うシーン。ホラーマニアには受けがいいのかこれ?絵的には面白いかもしれないけど、趣味が70年代的過ぎる気がしないでもないけど…
それより、日光で顔の半分でもぶっ飛ばして不気味に再生するシーンでも入れた方が良かったんでわって気がしないでもない。
曲芸じみたことやっても安っぽいからやらんかったんかな?それなら初めからバレエさせるなという気もするけど。
結論としては、「ミーガン」が躍りでなぜかバズって見に行く人増えたらしいから、それに乗じてこっちでも躍らせてみましたって感じなんですかね?
というか踊りが全く生きてないからそういう結論にしかならない。あるいはロリコンとかにとっては冒頭の踊ってるシーンだけで射精するほど気持ちがいいのかもしれない。
あとまぁ、なんか牙が二重に生えてたのは何なの?
いや露骨に見えてるんだけど、とんがった牙とその下にある歯。なんのために?獣感出したかったのかな。
 

映画「エイリアン:ロムルス」

監督変えて正解。

「プロメテウス」を観た時を覚えているだろうか?エイリアンの起源に迫るだの期待させといて謎が増えただけのクソ映画。
あれ見たおかげでもうリドリー・スコットというかエイリアンには大分期待しなくなっていた。謎が全く解明されていないだけならともかく、やってることがこれまでと大して変わりのない、人間の間抜けさが強調されるだけの作品だったからだ。
だもんで正直今回もほぼ期待してなかったんだけど。流石にネタバレ注意動画ばっかりが出てくるといい加減うんざりしてくるのでさっさと見ることにした。
 
結果は見て正解だった。
ちゃんと最近のホラー映画としてアップデートされていたからだ。
「プロメテウス」はどういうわけか、2000年代の映画の癖して未だに80年代間の抜けきれない古臭い文法に従って作られた作品だったが、今回はちゃんと最近風の怖いホラーになっている。
怖い?多分違うなぁ。迫力があるというか真に迫る系の何かと言った方がいいかもしれない。

映画「サユリ」

原作とは方向性が真逆だが、他のに比べたら大分面白い。



ぶっちゃけ原作ではホラー部分が詰まんなくて、反撃始めたあたりからの描写が本当に面白かった。
が、この映画、ぶっちゃけホラー部分の方が面白い。ちゃんと怖い。


反撃以降が原作の醍醐味だけど、この監督は一応ホラー映画監督でこの手の格闘アクション系の監督ではないので、ぶっちゃけ大分微妙。
まぁ、終わり方が微妙なのは原作もだからなぁ。
原作で、一番カタルシスのあった、幽霊化した家族たちが雑魚霊化したサユリをあの世に連れてくシーンは、やや何か感動的なシーンになってますしね。
 
が、まぁ…面白いシーンはちゃんとあったんでプラマイゼロで良作のうちに入りますね。
監督が「貞子VS伽耶子」の監督のわりにね。ちゃんとしてるって感がある。
触手の描写もうちょい何とかならなかったのかとか思うけど

映画「コードギアス 奪還のロゼ」 第2幕

今回はネタバレ少な目

勢いと展開のスピードのヤバかった第一幕と違って今回は普通…
ある意味、第二幕公開後に出た第三幕予告PVの方が情報量多くて気になる…。

https://youtu.be/wRJ1kkJRa-I

今回は

ダモクレス攻略
アッシュの過去チラ見せ
サクラの危機
の三本

と行った塩梅。ダモクレスフレイヤ攻略はルルーシュの時と同じく弾頭無効化のための「エリミネーター」を使用する。ただこっちは改良版で、わざわざルルーシュの時みたいに性能諸元入力する必要はない。
だもんで100m圏内であれば無効化が可能というややヌルゲーと化した状態。とはいえ高速移動するフレイヤに当てるのは至難の業だがそれもにーさんがいるから特に問題なし。
基本そんなピンチって事にはなってない印象。
なってたら困るが。
辛うじてフレイアは防いだが、その後隠し持っていたフレイヤダモクレスが破壊され、札幌ゲットーに落ちる!とか言うとこで次回になったけど、やっぱり次回になってるとアバンでなんとか被害の少ない地域に落とせたというなんとかなった展開に。
しかしこれ、ノーランドの指示でやってるらしいけど、何が目的なんですかね。あの形状保ったままゲットーに落とさせたってことは、内部にまだ何か仕掛けがあるのか?

あと、やっぱルル同様ロゼも一々一人一人にああやってギアス掛けてたんだなってのがよくわかるシーンがありましたね。今後敵側にギアスの研究が進めばそれも使えなくなりそうだけど。

戦闘面では筋肉ダルマと七煌の紫髪の子の戦いが白眉かなぁ。
ていうか、ハルカちゃん強すぎんか…前回はイケメン=噛ませ犬みたいな感じだったから、今回の筋肉ダルマはそこそこ強いんじゃないかと思ってたのに。
まあ、レジスタンスの長相手には圧倒できてたけど…。
あとまあ、ハルカの機体はカッコ良かったね。蛍雪だったかな。

そして三話目では恒例のラズベリーちゃん登場で前回同様のラブコメでもやるのかと思ってたら、ダモクレスの護衛をしていた騎士とアッシュが実は旧知の中だったことが発覚し、車の中で秘密の会話を始める。ノーランドがアッシュの義父だったことが発覚。あと別にアッシュは皇十五を殺してはいないらしい。
一周回って実は殺してた系かと思ってたから普通に「あっ、ふーん…」な感じ。

ていうか、三幕の予告と合わせると、OPの長髪仮面は昔のノーランドだったって事になるのか?

いや、今ノーランドを名乗っているやつは本当に義父だったノーランドなのか?
アッシュには本当に兄弟がいたことが今回の回想で明らかになったが……うーん、あれは…
というか、過去アッシュは分かりやすいストレートヘアで弟の方はウェービーヘアだったね。本当に兄弟なのか?
ところで、現在のノーランドは金髪ですね…おまけに癖毛…もしかして……
今ノーランドを名乗ってるのは、アッシュの弟なのでは?!と考えてしまうのだが

えらいガタイのいい弟だな…
まあシャルルの前例あるから、おそらく鑑賞者がこう考えることも盛り込んでる気がする。

因みに死者数だと、
名ありで
ディボック・メルテ(ネオブリタニアの筋肉蟹)
東見燦士郎(東の暁旅団の団長)

と少な目。
第一幕だと
グラン・カークウェイン(赤髪ランサー)
グリード・カークウェイン(the 噛ませ)
ヒース・ロット(自殺シーンが見せ場)
アーノルド・レンク(顔芸と生え際のヤバい姫カット男)

と派手に死にまくってたせいか?まあ、おんなじように死んでたらほんとに壊滅するわな、ネオブリタニア

映画「関心領域」

数年したら確実に学校の道徳の授業で流れそう


時は第二次世界大戦中のドイツ。アウシュビッツユダヤ強制収容所の隣に住むドイツ人一家の物語。

とは言っても全く無関係なわけではなく、主人公のヘスは強制収容所の所長。
そして一家連れて強制収容所の隣の家に住んでいる。
ある時、ヘスに異動の辞令が出た。立場的には昇格になるが、アウシュビッツを離れる事になる。
これに妻は猛反発。こんな子供を育てるのにいいかんきょうなのに離れるなんてとんでもないという。仕方なく単身赴任でヘスは東部へ赴き、妻と子供はアウシュビッツ強制収容所の隣で暮らしていた。
ある時妻の母親が泊まりに来たが、夜の強制収容所から出る炎を見てすぐに立ち去った。
ヘスもアウシュビッツに戻ることになり、家に電話をかけウキウキで帰ろうとするが、その途中、なぜか嘔吐感に襲われる。
そして、場面は現代に変わり、展示館となっている強制収容所の掃除シーン。人を焼くための炉、処刑されたユダヤ人の靴が積み上げられた展示、着ていた服などが映し出される。
そしてヘスは暗闇の中に階段を降りていくシーンで終わり。

もうちょっと何かあるのでは?
と思っていたけど特になかったのでやっぱり教育ビデオ以上のものではない感じがしますね。
残酷シーンはないから学校で上映可能。
少しばかり長いのが難点かな

映画「オーメン:ザ・ファースト」

思ったよりパワーがある



サスペリア風な舞台装置にローズマリーの赤ちゃん風なストーリーが展開する。70年代風なフィルムエフェクトもついて、でも演出はちゃんと現代風。
正直、余り期待はしてなかったが、ここ数年で見た洋画ホラー映画では最高傑作に入る…
そもそも、オーメンシリーズは続編重ねてもそこまで駄作化してなかったからな…
2でいきなり駄作になった「エクソシスト」とはやはり底力が違う。

話としては、セオリー通りの教会からの棒杭ズドンで神父が死ぬところから始まる。主人公マーガレットはアメリカの孤児院で暮らしていたが、枢機卿に出会ったことから、イタリアのローマの修道院で教職に就く事になる。そこで出会った少女カルリータは不思議なことに特に悪童でも手に負えない訳でもないが不思議と隔離される生活を送っていた。彼女が自分と同じ境遇に合ったことに気づいたマーガレットはカルリータを気にかけることにする。しかしブレナン神父を名乗る男から、彼女は危険だと警告を受ける。それと呼応するように彼女と親しいシスターがオーメンの乳母よろしく全身に炎を纏って自殺。不信感を覚えたマーガレットはブレナン神父の部屋を訪れ、教会関係者がアンチキリストを自らの手で作り出そうとしている事を知る。
そして、同室の修道女の宣誓式の日、マーガレットは修道院長の部屋の秘密の扉から地下へ行き、カルリータの様な子供が何人も作られていたことを知る…


ここの修道院長?の部屋の壁から秘密の扉開けて秘密部屋に行くシーンとか、閉じ込められたマーガレットに死んだはずの尼僧が死んだ状態で現れるところとかついつい「サスペリア」を思い出してしまう。
まあ、やってることは「ローズマリーの赤ちゃん」に近いけど。根本的な「アンチキリスト」を作り出そうとする思想にはなるほどと思ったね。「エクソシスト」で散々言われてた奴だもんな。
昨今の傑作と称されるホラーにはどことなく薄味な感じがあったけどこれはしっかり濃い。

映画「edge of tomorrow」

意外に面白い


というなんというか、日本人にしか受けなさそうな要素のクソ映画って印象だったのだが


こっちはちゃんと面白い…。

ていうか、映画原題「edge of tomorrow」なのに日本語タイトルが「オール・ユー・ニード・イズ・キル」になってるのが気になってしょうがない。まあ、原作小説のタイトルにしてるんだろうけど。

ストーリーは
イレブンソウル」とか、「ガンパレードマーチ」とか、「マヴラヴオルタナティブ」とか
そんな感じに外宇宙からの?有機生物系モンスター相手に機甲兵団で対抗するとか言うタイプの作品。明らかに生身にパワースーツ着せただけの人間でどうにかするより、現代兵器でどうにかした方が良い気がするんだけど…。ヨーロッパ上陸シーンの死にまくりな状況見てると…
無人兵器だと敵に操られる可能性有るのかね?まあ、パワースーツ着せて戦わせるのは向こうが本家っぽいから受け入れられやすいのかね。

敵の青い体液浴びたことが原因で「死ぬと時間を戻す」能力、死に戻り力を手に入れて、Re:ゼロから始める軍隊生活をする事になった少佐。
戦場であったヒロインと出会って、同じ能力を持っていたヒロインと情報を共有して敵の脳に相当するブレインを倒す手段を考えることになるが、
まずそのためには戦場から逃げ出すことから始めなければならない…。
しかしヒロインを連れて戦場から脱出するのは想像以上に苦難を極め、何度も死んで何度も訓練して、ようやく逃げ出すことまで行けたが、そこからの移動でどうしてもヒロインが死んでしまう。
そこで主人公の取った手段は…

 
いやまあなんて言うか、この戦闘指揮してる将軍が想像以上に糞というか、ほぼ人間側のボスやん。殺しても良かったんちゃう感が凄い。

話自体は割と最初以外は派手な戦闘が続くし話も目標切り替わったりいろいろ可能性試したりしてて面白い。

バトルシップのように退屈な戦闘しかやらない割に日本人俳優出てるからってだけで受けた映画とは違うよな