Le Fantasque

書きかけメモ帳

映画「ナイトクローラー」

ふつうにサイコパス野郎だと思うんですけど……。

ナイトクローラー [Blu-ray]

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あらすじ

盗んだ金網を売る商売をしていた主人公。ある時事故現場に行き合わせるが、その様子を撮影するフリーのビデオカメラマンたちの姿に、事故の映像がカネになる事を知る。
自分の自転車を売ってビデオカメラと無線傍受機を購入。無線で警察無線を傍受して現場で撮影を行うが最初は失敗。次は流血事件の被害者の姿をカメラに収めることに成功。その映像を持っていきなりテレビ局へ行き映像を売り込む。映像を気に入ったディレクター(?)は次も期待しているといい添えて250ドルの小切手を払う。
新しい車とビデオカメラを購入した主人公は助手を雇い、次の映像を求めて夜の街を乗り回す。次々とヒット映像をものにしていくが、当然先に商売をしていた連中との縄張り争いになる。

まあ、こういう他人のことを考えずに自分の目的一直線に、自分以外のものも何もかも利用して進んでいく奴がのし上がっていくのはどこの世界でも言える事ですかね。
胸くそ悪い度で行ったら、まぁ、正直「Suits」の方が上。なんでそこまで胸くそではないかな。初っぱなから主人公見た目不気味でホラーじみてるからねこれは。
明るい場所で、さも自分は正義だと言わんばかりの態度で倫理的に問題のある事やってる奴の方が胸くそ悪いですからね……。

この手の映画にしては珍しく主人公破滅しないっすね。おまけに明確に犯罪と言えるラインを越えてはいない。いないよな?
てっきり、加熱する犯罪報道にあわせて、いい絵が取れないから自分も犯罪に手を染めるのかと思ってたら。
いや一応ライバルつぶしでなんかしてるか。

正直、この手の連中は日本もわんさかいるだろうし、最近はSNSに上げられた動画をテレビが使うことも増えてるんで、もっと軽い調子でショッキングな映像撮ってやろうぜと考える輩は増えるのでは?

あとこの主人公の、助手の雇い方とかがまんまブラック企業の社長で変な笑いが出ますよ。ほんといるわなこういうクソ上司。

赤星、鑑賞メーター辞めるってよ

video.akahoshitakuya.com
あ、もう権利ごとどっかの会社に売り払ったんだっけ?

平成30年9月20日をもちまして、
鑑賞メーターPC版(http://video.akahoshitakuya.com/)、スマートフォン版(http://video.akahoshitakuya.com/sp/)、フィーチャーフォン版(http://video.akahoshitakuya.com/m/)は
サービスを終了させて頂くこととなりました。

てなわけで、他にしょうもない一言感想書けるようなサービス探さないといけないですね。或いはここで書くことにするか……

一応CSVでデータ取得できるそうですので、お早めに
video.akahoshitakuya.com


平成30年って今年だからね
あと20日鑑賞メーター終了だよ

映画「ハウンター」

主人公のTシャツの模様が一番不気味

ハウンター [DVD]

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霧の深いある朝、リサは奇妙なことに気づく。朝から昨日と同じ事の繰り返しなのだ。トランシーバーから響く弟のモーニングコール、母の作る食事のメニューに、調子の悪い洗濯機。そしてガレージで車を修理する父。何から何まで昨日と同じなのだ。そして彼女は、自分が16歳の誕生日の前日を毎日繰り返し過ごしていることに気が付く。

みたいなストーリー紹介されていたから、てっきり気づくまでが長いのかと思ってたら、始まった段階で主人公はループに気づいているという。
そしてそのことで両親と言い合いしたりするが、ループに気づいていない家族には話が通じない。
でもって何回かのループで洗濯機の裏に妙な扉を見つける。そしてそのことからループに変化が生じる。
笛の練習中にもう一つの笛の音と自分を呼ぶ声のようなものに気づく主人公。そして、コックリさんのような何かでその得体の知れない何かと交信することが可能になる。その後、記憶が曖昧だが自分の両親の行動がいつもと違うことに気づく。変にイライラして物に当たる父親から逃げ部屋に入るとそこは自分ではない誰かの部屋だった。そして、ベッドには誰かが寝ていると思わしき膨らみが。そっと毛布をめくってみると見覚えのない少女が寝ていた。しかし、幽霊とは思われない妙な存在感がある。少女は起き上がっていきなり主人公の腕を掴むとノートを見るように言われる。
でこのベッドに寝ていた少女から床下のノートを見るように言われて見て何があったのかを察する。

もうこの段階である程度「あっ…(察し)」ってなったことでしょう。
よくある相手が幽霊かと思ってたら自分が幽霊だったってパターン。
ただ話はここでは終わらない。
自分や家族が地縛霊だと気づき、自分がどうやって死んだかを思い出してゆく主人公。そして家族も自分たちがどういう状態にあるのかを思い出してゆく…


という感じでね。なんか「あっ…(察し)」と思ったら数分後にそのことを登場人物たちも気づいたりして、もうなんか無闇矢鱈とテンポいいですね。知ってる人向けに、「もうわかってるよねこういう展開?」って感じで無駄なところはどんどん略していってる。
そこが小気味よくてね。
「怖い」ってのとはまた違う面白さがあるね。
ちなみにこの映画で一番怖いと思ったのは主人公の顔っすね。
フルハウス」のD.J.みたいな感じなのに陰影とかでちょっとゾクッとくる顔になるんですよね。それが妙に不気味で。まあ正体考えたらこうなるのもわかるけど。

映画「哭声/コクソン」

邦キチで紹介されてたらしいけど、記憶には全く残っていない・・・・・・


結局三人ともグルだったってのが一番スッキリしそうだけどなぁ。
だって鶏が三回鳴くまで待ってたら、あの主人公は助かっても家族確実に死ぬよね。
毒キノコが原因だったで終わってても良かったけど、まあ犯人が明確にわかるほうが終わり方としてはいいんじゃないかなって気がする。
 

あらすじ

平和な谷城(コクソン)で殺人事件が起きる。警官である主人公は、犯人である「被害者の夫の弟」がいたという小屋で妙な植物が干してあるのを見つける。
同僚から、山の中にいた鹿を生のまんま食っていたという男が原因ではないかという話を聞くが、笑い飛ばす。茫然自失となっていた犯人の体内からは大量の幻覚物質が発見され原因はキノコではないかと言われていた。
その後、主人公の娘にも各事件の犯人にあるような異常な発疹が現れた。なんだかんだあってやっぱりその山の中にいた日本人が怪しいということになって捜索に向かうが、同僚が部屋の中から主人公の娘の靴を見つける。

感想

まあ主人公は警官なんだが、前半ホント糞っすね。なんかデブいし。デブはいいとしてもなんか日本と違ってなんかやりたい放題ですな。犯人かどうか疑わしい段階で怪しい日本人の住んでいた小屋の扉の鍵壊すわ勝手に部屋はいるわ。もちろん、ついてきた同僚の甥からは「不法侵入ですよ」と言われるがそんなことは意に介さない。そもそも第二の事件あたりで家の前見張ってたのに、思いつきからか同僚を皮膚科へ行かせて調査を行わせる。その後、謎の石を投げる女から話は聞くものの結局のがしてしまう。その後、現場に居て鹿食ってた隼に噛まれる。

当然だが話の途中で、明らかに原因と思われていた怪しい日本人は冤罪で、実は……みたいな話を祈祷師がすることになるのだが、
その前、主人公は警官ではないただの友人の一般人を集めて、日本人の小屋に襲撃をかけるわけですね。でもって、結局ゾンビに襲われて、その後怪しい日本人を追い詰めるものも逃してしまう。結局いろいろあって帰る途中に崖の上辺りから怪しい日本人が降ってきて車に衝突する。んだが、死体となったその怪しい日本人を何故か友人総掛かりで反対側の崖から突き落とす。…なんで?通報しろや。向こうには死体遺棄の罪ってのがないんですかね。そもそもこいつ警官じゃないんかい…警官が法律守らないお国柄?

とりあえず韓国の警官最悪だなと。暴れる被疑者もろくに捕まえられない上に、そのことでいじけたり、被疑者の飼い犬ぶっ殺してこの村から出ていかないとぶっ殺すとか言ったり、挙げ句死体遺棄。やりたい放題ですな。
目撃者逃したり、重大なところで儀式辞めさせたりあんまいいところがないだけにこの主人公にはフラストレーションが溜まる。ホラー映画で間抜けな行動ばっかり取る登場人物そのまんま。

結局いろいろあって、石投げ女が悪霊で、怪しい日本人が実はその悪霊を退治するために来たのだという話が祈祷師からなされ、やっと話が落ちるところに落ちたなと思ったんだけど。
結局その後、悪霊と思われた女からは自分は悪霊ではなく、当初の通り怪しい日本人が悪霊で祈祷師もグルだという話を聞かされて迷う。
主人公の娘に乗り移った?悪霊を罠にはめるために、鶏が三回鳴くまで家には戻るなと言われるが、その間悪霊にとりつかれた?娘は家の中で飯を乱暴に食いまくって、次に流しにある包丁に目を向ける。
石投げ女は悪霊をどうにかするつもりで結界でも張ってたのだろうか?鶏が三回鳴くまで云々という話はまあいいとして、見ているコチラとしてはそんなに待ってたら主人公の親と奥さん殺されちゃわない?って気もしたので、やっぱこの女悪霊なのでは?と思っていたのだが…
最後、同僚の甥の神父見習いが、死んだはずの怪しい日本人が、山の中の小屋から続いている洞窟の中で生きているのを発見する。やはり、その日本人を悪魔だと思っていた神父見習いに、聖書から引用した冒頭のキリストのセリフや、「お前が私を悪魔だと思っているなら、私は悪魔でしかない」などと言ったりする。ここでモチロン例の手の聖痕が出てくる。のだが…結局最後にカメラを構える怪しい日本人からは悪魔のような長い爪が生え赤い目をしていて、主人公が夢だと思っていた怪しい日本人に襲われた場面は本当にあったことだと証明するような状況に。
挙げ句、逃げた祈祷師は死んだ主人公の写真撮って、その他にも謎の写真を収集していたという事がわかるという、結局石投げ女が言ってたことが正しいんかいみたいな展開となる。

というわけで、結局の所、こんないかにも怪しい日本人が「普通こんな怪しいのが犯人なわけ無いだろ」と思ってたら、やっぱり犯人だったみたいな展開ですね。
割とミステリ的にはよくある。
話としてはまあ謎も何もないようなストーリーだと思うんですけど。
 
例の怪しい日本人が、洞窟で助祭とあった際に手に聖痕があったり、イエスの言葉を引用したりと言った点がいろいろ混乱を巻き起こしているようですが、まあ、悪魔だって聖書の一節ぐらい引用できるだろうし、キリスト教徒を騙くらかすために手に聖痕をつけるぐらいはなんともないのではと思いますね。いや悪魔がそう簡単にしっぽ出さないだろうと言う、ありがちな展開に対するアンチテーゼなのかもしれないですね。善良であると思わせるには、最初思いっきり怪しさ全開でいて、実は冤罪とわかった段階で、そのギャップと罪悪感からいい人だと思ってしまう心理をついているんじゃないか?

ところで、肝心の國村隼の褌姿で鹿にかぶりつくシーンですが、割と遠いので実際は本当に鹿肉食ってんのかよく分からん感じ。あとなぜふんどしなのか?という点だけど、祈祷師の着替えシーンで何故かふんどししてたので、向こうの国はもしかしたらふんどしがデフォルトなのかもしれない

映画「デビルマン」

ネットで言われている通り確かにクソ映画でした

デビルマン

デビルマン

冒頭で2人の子供が言ってるとこはまあいいとして、成長して高校生あたりになってグランドマラソンしてる時にいきなり黒い方が派手に転んでアホみたいな寝っ転がり方した辺りでもうなんか見るのやめたくなったけどなんとか見終わりました。
たまーにネットの情報鵜呑みにしてしまうと後で見てそこまでひどくも無いなってことがよくあるんですが(スターウォーズの方が酷いだろ的な)、これはネットの評価通りでしたね。


全体的に漂う平成仮面ライダー臭が酷かった。演技してるんだかしてないんだかよくわからない俳優、クソつまらない笑いを唐突に入れる、変にヤンキー臭いスタイル、下手な中二病じみたセリフ、迫力のないアクション、力のない掛け声、全体的になんかダルそうな喋り方……
予算無かったんだろうか……?
ニチアサの低予算特撮ならともかく、映画でこのクオリティはヤバイな。
監督はまともな演技指導してないんかな。全体的にセンス寒い上に「何年前の映画?」って言いたくなるような古臭さが漂ってましたね。1990年代あたり作ったんならともかく、2000年代にこれ?なんかえらい退行してない?
ていうか女子がゴムの伸びきったパンツみたいなブルマ履いてるのがスゲーキモかった。ちゃんとしたの履かせろよ。いやそれ以前に今時ブルマはなくない?

監督はこれが遺作なんだそうですが、
なんかもっと上の、企画とかしてる連中が予算使い込んでしまい、残った予算ではろくなもんが出来ない事をわかって死期の近い監督にメガホン取らせたのでは?死んだ人を悪くは言えない日本人の性質を利用した卑劣な手段だ……
と言いたくなる。
監督の作品一覧をアマゾンprimeで見た限りだと時代遅れなヤンキー映画しか撮ってないようで、本当になんでこの人が選ばれたの?って言いたくなります。

映画「CASSHERN」その1

邦キチで取り上げられていたので見てみました
comip.jp

前半だけね。

あの頃映画 松竹DVDコレクション CASSHERN

あの頃映画 松竹DVDコレクション CASSHERN

うん。やっぱり映像とか、妙にスチームパンク風な設定とかは割と好きだなぁ。
でもってそこに何故かES細胞とかiPS細胞もどきの新造細胞なるものが出てくるミスマッチ感がすごい。
この発表会のときの背景のスライドとか中々すごい。センスいいわ。
どうやったらこんなの思いつくんだろって感じる。

50分ぐらいまでは対人戦闘もロクに起きないから本当に映像美を楽しめる。
多分、哲也が生き返るシーンがハイライトな気がする。
敵女幹部みたいなのが哲也の幼馴染の家に乗り込んできてからがおかしなことになる。
対人戦闘シーンがとにかく見づらい。あとスーツが決定的にダサい(ぇ
かろうじて次のアンドロ軍団相手に戦うシーンとかブライ戦は見る所あるけど……
ちなみに1時間過ぎて、哲也がブライにふっとばされたあとはなんかそこまで見るべき展開は特にないので、急ぎだったら一時間で視聴やめてもいい気がする


それなりに好きな映画ではあるけど。映像的に。
前半いいんだけどね。後半がなぁ。
もしなんかでリメイクするんだったらもうちょい戦闘シーンをどうにかするとか
あるいはあのダサい白スーツをやめるとか。イヤそれやめたらもはやキャシャーンでやる必要なくない?
あ、ちなみに「新造人間キャシャーン」は世代的に見てないです。

うーん。前半部の黒コートの哲也がカッコ良すぎるんですよな。あれで戦えばいいのでは?という気がしないでもない
というかその父親も黒コート。あと葬儀の神父やら警備兵みたいなのも黒コート。でかっこいい。
作中のシーンもいちいちアニメ的でかっこいいシーン出てくるのでアニメ嫌いのなんちゃらとかそういう感じでもなさそうなのに
なんでこんな暗い展開の話になってるんだろう?

ちなみに最初は実写デビルマン見ようとしたけどなんか辛くなってきたんでこっちにしました

映画「残穢」

まるで角川ホラー文庫を読んでいるような感じの映画

タイトル的にかなり微妙な感じしてましたけど結構当たりでしたね。
読者からの体験談をもとに実話怪談を雑誌に連載している小説家が主人公で、今回は「畳部屋から何かを擦るような音がする」という読者からの投稿から、その詳細を投稿者に聞きに行ったりいろいろ調査をするという話。
面白いのが怪談に対するスタンス。
本当にあったのか?とかそういうことは割とどうでもいい感じなんですよね。

話を聞いて「怪談の文法」により元ネタを推定したり、あくまでお話として捉えてるけど、それを感じた人に対しては特にムキになって否定はしない
よくあるような科学万能の時代*1に幽霊なんて云々みたいな、本物来るの分かってあえて言うようなセリフもない。
でも大抵の怪談好きのスタンスってこんな感じですよね。
本物だ本物だと騒ぎ立てるのもしらけるし
逆に偽物だと頑なに否定するのも逆張りやってるみたいでイラつく。
本当かどうかとかそこら辺は曖昧なままにして、とりあえず原因とか推測する系

なんかすごいのがこの「雰囲気」。角川ホラー文庫に限らずホラー小説のあの雰囲気を見事に映像にしている。
まなんかよく言えないですけど。バカバカしさがない…というのかな…妙に説得力あるみたいな…でも明らかに嘘だなって分かるような…そんな感じ

*1:これも相当古いいまわしよな……