Le Fantasque

書きかけメモ帳

映画「樹海村」

「犬鳴村」に比べりゃ大分マシ



なんていうかこう、「犬鳴村」に比べたらまだちゃんとホラー映画してるなって。
て言うか、「犬鳴村」はホラー映画じゃ無いよね。変なところで笑いを取りに来るとかどうとか以前に構成がさぁ。完全に笑わせにきてるよね。
ホラー映画にするよりも話題になる方を優先させたんだろうか。
そんで、これはその「村」シリーズ第二弾。という奴なんでしょうね。「犬鳴村」の犬鳴族の男の子出てきてるし。

ストーリー

冒頭、ユーチューバーのアッキーナ(またかよ)が樹海探検をライブ配信しているところから始まる。樹海を進んでいくなかで人が住んでいると思われる村のような集落を見つけるが、異様な雰囲気を感じたアッキーナはその場から逃げ出す。結局のところアッキーナは自殺遺体らしきものに襲われて配信は終わる。
その配信を見ている主人公(?)「響」。翌日、姉メイの男友達の引っ越しを手伝っている(いたかどうかは何とも言えない)最中に、その家の床下からコトリバコを見つける。そこに現れた不動産屋、そのコトリバコを処分するといって持ち出すが、車に向かっていたところをトラックにひかれて無事(?)死亡。もう一人の男友達の金髪男の実家が寺だったため、コトリバコはその寺でお祓いをすることになる。
翌日、アッキーナライブ配信を見ていたということで「響」のところに警察が訪れるが、インターホンの映像にはもう一人謎の女らしき人物が映っていた。
その夜、配信を見ていたチャット仲間たちとの会話の中で、樹海を訪れることになり、翌日、響も参加する。樹海探索中に樹の腕につかまれるという異様な体験をした響はその場から逃げ出す。なんとか道路まで逃げ切るが、そこに止めてあった車から降りてきた監視員らしき男の姿を見て響は逃げ出す。
その夜(?)メイは、自分の部屋に置かれたコトリバコが異様な蠕動をして開くという夢を見る。箱の中に収められていたのは人間の指だった。その夜、金髪男の実家の寺が焼け落ちて、住職は死亡。金髪男も入院となる。
金髪男を見舞っている最中に警察がやってきて、防犯カメラに映っていた映像から、放火犯は響であることが確定する。防犯カメラ映像の中で響はコトリバコにガソリンをふりかけ火をつけていた。
過去の言動から、響は統合失調症と診断され、心神喪失状態のため罪を逃れることになったが、男友達と金髪男の母親からは拒絶されてしまう。
そしてこの流れの中で、メイと響の母親らしき人が母親ではなく祖母であり、二人の母親は13年前に自殺していたことが明らかになる。
そして、翌日祖母も指を切り落とされて死亡しているのを発見される。
葬式の夜、メイは自分が子供のころにコトリバコを見つけ、それに触ろうとして母親に叱責されたことを思い出す。
男友達の婚約者は存在しない赤ん坊の声を追って床下に入り行方不明になる。それを響からの超常の力によって知ったメイは男友達、金髪男とともに婚約者を探しに出るが見つからず、樹海に探しに向かうが夜につき断念。
翌日、響の件について入院している病院に行くが、「恐怖は己の弱さからくる。私もそれと戦っている」と担当医は取り合わない。婚約者を探しに出ようとする男友達だったが、結局上から落ちてきた医者に激突され医者ともども落命する。医者の指は切り落とされていた。
数日後、婚約者は樹海で樹と同化しているのを発見された。
メイは國村凖からコトリバコは樹海に捨てられた人々の村で作られたことを聞き、かつて母親がコトリバコを返しに樹海へ向かったことを知る
響が燃やしたコトリバコ以外のコトリバコを見つけたメイはそれを樹海に返すべく、響の落書きに従って樹海村へ向かうが…

という感じ。

「犬鳴村」はホントセンスのないギャグだらけだったけど、今度は若干控えめになっている。犬鳴村で定石崩しやろうとして失敗して懲りたのだろうか。
しかしCGの使い方とか演技とか見てると明らかに犬鳴村よりは金かかってそうだよね。
「犬鳴村」のあの出来でさらに続編が出来たってだけでも信じがたいのに予算増えたとなるとなおさら謎だよね。そんなに犬鳴村の興行収入良かったのか?一度見たら二度と見たいと思わないタイプの映画だったけどね。
今作のストーリーは登場人物の関係とかがいまいちわかりづらいところがあるが、一応ギリギリ分かる内容になっていて、まあ割と良作の部類に入るかなぁ。いきなりこれだけ見たらそう判断できる自信はないが。
犬鳴村の後だと普通に出来がいいよ。
ようやく「来る」レベルに金かけないと面白くならないと気づいたんだろうか?

犬ダンスみたいしょうもないシーンは無いけど、残念ながら前作ラストの犬餓鬼がちょっと出てきますね。