Le Fantasque

書きかけメモ帳

映画「メメント」

まだ面白かった頃のノーラン監督作品


メメント [Blu-ray]

メメント [Blu-ray]

  • 発売日: 2010/12/22
  • メディア: Blu-ray


当時は割と有名だった気がするな。
デビュー作で尚且つ時系列が逆行していく作品って事で注目集めてた。
最近はどう言うわけか、インセプションダークナイトシリーズのノーラン監督って言われているけど。そこが、どうにも不思議でならない。
正直、クリストファー・ノーラン監督の最高傑作と言ってもいいのに。
それなのに配給会社はメメントの事など忘れたかのように名前を出さない。

初めて見たのはレンタルのDVDだが、当時本当にDVD買おうかと考えていたのはこの作品くらいだった。それくらい面白かった。

しかし、作中おかしな点もあるわけで、
例えば10分しか記憶が続かないのに、明らかに10分越えて記憶保持してるとかね。基本場面切り替わったら記憶を忘れるのに、どうもいっこ前の記憶保持してる感じがする。
ぶっちゃけ単に逆行だけならまだ良いんだが、それと平行して巡行の流れの白黒場面もあるわけで、単に逆行していく映画よりももっとめんどくさい事になってる。
でも謎解き自体は可能で、白黒映像のみを見ていって、今度はカラーの映像を逆に見ていけばよい。それで話は解ける。いやそんなことしなくてもネタばらしは最後にやってくれるから良いんだけどね。

ちなみに時系列揃えて観ると、納得は行くけどあんま面白くないのよね。見た当時はてっきりこの巡行逆行が平行していく作りのせいで脳がオーバーヒートしてるせいで面白く感じてるのかと思ってたけど、
まあ、本当の所はこの構成で面白くなるように作ってるから当たり前だよね。
謎の提示、展開が何とも上手くて。逆行だから面白いというより、逆行してるのにこんなに面白く出来るのが凄いというか……。
まあ、「桃華月譚」のアニメとか観てると、話逆行してるからって面白くなるわけ無いってのが如実に感じられるよね。

20年ぶりぐらいに観たけど、相変わらず面白いというか、筋は知ってるのに画面から目を離せなくなる度合いは当時より強まってる感じがするな。
TENETほどまでSF設定盛り込んでると、理解しようとするだけで大変で、話に付いていけないが、メメントぐらいなら設定は分かりやすいし話に集中出来て良い。
やっぱりノーラン監督の最高傑作なんじゃないのかなこれ。ダークナイトインセプションもテネットも観たがこの衝撃的な映画越えられてない感じがする。どこか常に「メメント」と比べてしまって微妙に感じてしまう。
なぜ?メメントはあんなに面白かったのに?なぜ?
まあ、当時初めてこの映画見たときの衝撃みたいなものだけが残って、それを感じられないから微妙に思えてしまうんだろうね。こういうのも思い出補正って言うのかな。今観ても名作に感じるけど。

で何個か前に言った、設定上の矛盾みたいなのを突っ込まれまくって嫌になったから、テネットみたいなガチガチの理論で固めて突っ込み入れられないような映画を作ってしまったんかね。あと、時系列揃えて観ると微妙に思えてしまうのを防ぐために巡行逆行織り交ぜて絶対に要素分解出来ないようにしてるとか。なんかそんなことを考えてしまう