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Le Fantasque

書きかけメモ帳

「刑事グラハム/凍りついた欲望」

映画

最初は良かったんだけどね。

刑事グラハム 凍りついた欲望 [VHS]

刑事グラハム 凍りついた欲望 [VHS]

まあ、映画「レッド・ドラゴン」の出来が良いかと言われると正直微妙。なんせ、新人警官ですら無いFBIアカデミー研修生が主人公の「羊たちの沈黙」よりも主人公の影が薄い。というか、何なんだろうあの目立たなさは。金髪73分け普通のスーツ。お前は主人公の助手で最後に裏切るポジションに居る部下か?最後の最後にどんでん返しするために会えて目立たないようにしてる系?あの映画がとにかくダメなのはレクター側にばかり焦点を当てすぎてFBI捜査官側の動きが殆ど描かれていないこと。クラリスは単独捜査だったがこちらはチーム捜査という感じが原作では出ていたのに。
なので、この映画で最初にグレアムが出てきた時非常に好印象を持ったのも致し方無い話だ。映画「レッド・ドラゴン」の無個性なグレアムよりも強烈に個性的だったからだ。TVドラマの「ハンニバル」を見ていたらなおさら違和感はなくなる。
まあその分ダラハイドのほうが酷いことになっているわけだが。新版パッケージにあるストッキング被った姿はまるでキラー・コンドーム。ストッキング取った後も白髪ハゲ。原作のような同情できる要素はあんまりなくなってる。
そして赤き竜の絵を食ったりするあたりの描写もカットな上に、肝心のレッド・ドラゴンが出てくるのはタトラー紙の記者がさらわれたあたりのみ。なるほどタイトルを「MANHANTER」に変えるわけだと。
まあ、要は最初は割と原作通りでいい感じなんですけど終わり辺りになると結構駆け足になって結末まで原作まで違っているという良くあるダメ映画って感じですね。
ホント前半部は良いんですけどね。雰囲気とか原作通り凄い70年代かよ言いたくなる古臭さにあふれていて。それでもやっぱり表現はそれなりにセンス良いので映画「レッド・ドラゴン」見てるよりはかなり感じは良い。
そして何よりダラハイドからの手紙を独房内で見つけてFBIの鑑識にまわして調査させるあたりもちゃんと描けてる。なぜか映画「レッド・ドラゴン」ではこれがない。まあ主役はレクターって感じだから仕方ないのかな。
映画「レッド・ドラゴン」が「ナニコレ」としか言いようのないワケの分からん映画だったのに比べると、少なくともまともな映画にはなっているという点ではこちらのほうが上ですかね。ただ、ダラハイドが普通に死体偽装もせずにグレアムに撃ち殺されてんのはどうかと思ったなあ。

あとレクター博士の描写。まあいうほどおかしくはなかったな。
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禿げかけの髪を後ろになでつけたオールバックに、少し腹の出た小太り中年といった感じで、むしろアンソニーホプキンズと見た目の詳細は変わっていない。違うのは役者ぐらいで恰好はほぼ同じ。それでもやはり印象は変わるもので、こちらのレクター博士はホプキンズほどの不気味さは感じられない。いいとこシャーロックホームズの小説にあるモリアーティ教授がいいとこだろう。
まあ兎に角アンソニー・ホプキンズのレクターに心酔しているバカ女が言ってるような違いはそれほどないということ。足りないのはJJトレックのカーク船長の様に「内面からにじみ出る隠しようのない邪悪さ」ぐらいのものだろう。
ちなみにウィル・グレアムはモジャ髪にひげ面という、ドラマ「ハンニバル」に近い感じ。しかしまあスーツ着てればそれなりに見れる。